IMC株式会社  池田医業経営研究所

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医師・歯科医師を狙う詐欺的な投資勧誘に注意!

‐ご自身の金融リテラシーに自信はありますか?‐

医師・歯科医師の皆さんは、「未公開株」「新規公開株」や、いわゆる「ファンド」(集団投資スキーム)などの勧誘において、こんな勧誘を受けたことはありませんか?

◆「上場確実ですので、必ず儲かります! 元本も保証します!」

◆「△△社の株(社債など)を買ってくれたら、あとで高く買い取ります。」

◆「被害を回復してあげます。その代わり別の商品(□□社の株式・社債など)を買ってください。」

◆「金融庁(その他公的機関名)の者ですが・・・・」

これらは、詐欺的商法の可能性が高いため、取引を見合わせることをおすすめします。

 

 

2016年度の全国の消費生活センター等が受け付けた消費生活相談の中の「苦情相談」では、「金融・保険サービス」の相談が2番目に多くなっています。東洋経済やダイヤモンドなどの経済系の週刊誌などでも取り上げられているように医師・歯科医師の所得は高く、一般的に富裕層と見なされています。

皆さんは本業で忙しく、金融の知識を習得する時間を確保するのは難しいかもしれませんので、最低限の金融リテラシーについてお伝えします。

 

 まずは投資勧誘を受けた場合には、金融商品取引法に基づく登録業者であるかどうかも確認し、契約するつもりがなければきっぱりと断りましょう。金融商品取引業の登録を受けた業者については、「免許・許可・登録を受けている業者一覧」(金融庁)で確認できます。

不審な勧誘を受けた場合には、以下の金融庁金融サービス利用者相談室に情報提供、最寄りの警察署に相談してください。

【情報の提供窓口】

○金融庁金融サービス利用者相談室

電話(ナビダイヤル):0570-016811

※IP電話の場合は、03-5251-6811

FAX:03-3506-6699

 

ただ金融商品取引業の登録を受けた業者で、名の通った大手金融機関であったとしても、お客様第一の営業をしていない場合があります。具体的には、販売手数料等の高い投資信託を奨めたり、長期投資が望ましい金融商品であっても短期的に運用成績が悪い場合に買替えを奨めて新たな商品販売(回転売買)によって手数料を獲得したりするようなケースです。また金融機関によっては、商品ごとの販売目標を設定し、お客様にとって望ましい商品の販売よりもノルマ達成を優先して販売している場合もあるように聞きます。

 

 

「貯蓄から投資へ」の流れを加速し、一般の人々の証券市場への積極的な参加を促進するため、様々な環境整備に取り組んでいる金融庁は、金融機関の営業姿勢を改めさせるために、平成29330日に金融事業者向けに「顧客本位の業務運営に関する原則」を定めました。

 

原則1.金融事業者は、顧客本位の業務運営を実現するための明確な方針を策定・公表するとともに、当該方針に係る取組状況を定期的に公表すべきである。当該方針は、より良い業務運営を実現するため、定期的に見直されるべきである。

原則2.金融事業者は、高度の専門性と職業倫理を保持し、顧客に対して誠実・公正に業務を行い、顧客の最善の利益を図るべきである。金融事業者は、こうした業務運営が企業文化として定着するよう努めるべきである。

原則3.金融事業者は、取引における顧客との利益相反の可能性について正確に把握し、利益相反の可能性がある場合には、当該利益相反を適切に管理すべきである。金融事業者は、そのための具体的な対応方針をあらかじめ策定すべきである。

原則4.金融事業者は、名目を問わず、顧客が負担する手数料その他の費用の詳細を、当該手数料等がどのようなサービスの対価に関するものかを含め、顧客が理解できるよう情報提供すべきである。

 

原則5.金融事業者は、顧客との情報の非対称性があることを踏まえ、上記原則4に示された事項のほか、金融商品・サービスの販売・推奨等に係る重要な情報を顧客が理解できるよう分かりやすく提供すべきである。

 

個人的には自社本位の社風が染みついた金融機関が、急に顧客本位を徹底できるとは思えません。自らの資産を守り増やすために、最低限の金融リテラシーは身に着けたいものです。